ナミビア 〜Nombili のんびり〜

タイトルの「Nombili のんびり」とは私が活動している 地域のオシワンボ語の挨拶で「平穏」「穏やかな」という意味です。世界が平穏であってほしいと願いこのタイトルにしました。青年海外協力隊として活動しながら、大学院にて開発学についても学んでいます。様々な角度から綴っていきたいです。

「ヒロシマ・原爆展」ナミビアのトレードフェアで実施

トレードフェア(Trade Fair)

 

毎年8月、協力隊員が出展しているトレードフェアという企業展があります。JICA、日本大使館と協力し、私たちの活動の様子や日本の文化などの紹介を行いました。日本の浴衣(ゆかた)体験や、コマやけん玉、折り紙などを紹介し、日本について知ってもらう良い機会にすることができました。

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協力隊員が協力して開催


また、今年は広島県出身の隊員の企画で、原爆展も同時に行いました。映像やポスターなどを通して原爆の悲惨さや世界平和の大切さについて、伝えました。海外にいるからこそ感じる日本の良さや歴史について考えさせられるきっかけとなりました。

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日本の文化を紹介

 

~協力隊員にインタビューをしました~

「原爆展」を企画した 広島県出身 酒井剛佑さん 

・職種(活動内容):「小学校教育」隊員

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ンタラコンバインドスクールで教える酒井さん

私は小学校の教員として7年間広島市で働いた後、ナミビアの北部にある「ンタラ」という小さな村で活動をしています。2018年の8月から「ンタラコンバインドスクール」という学校で、小学校5年生と6年生に算数を教えています。

・「原爆展」の開催にあたって、なぜナミビアで紹介しようと思ったのですか。

1945年8月6日の朝に、世界で初めて核兵器が人類に対して使用されました。そして、その被害にあった人々が広島の人たちです。今から70年以上も前のことなるため、実際の被爆経験者はずいぶんと少なくなっており、私たちのような戦争を知らない世代が、核兵器の恐ろしさや戦争の愚かさを伝えていかなければなりません。広島出身の一人として、この悲惨な歴史を多くの人に伝えたいと思い、「原爆展」の開催を決めました。

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原爆展でプレゼンテーションを行う

 

・「原爆展」を開催してどう感じましたか。

原爆に関する資料や、私の発表に参加してくれた人たちは平和に対する興味・関心が高いように感じました。特に、参加者のナミビア人に「教科書では、原爆については1ページにも満たない程度で紹介されているだけだ。今回は詳しく知ることができて良かった。」と言ってもらえました。その言葉を聞いて、原爆展を開催した意味があったと思いました。

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折り鶴

・子どもたちへのメッセージをお願いします。

私が子どもの時、将来海外でボランティアをするなんて夢にも思っていませんでした。英語が苦手で、勉強するのも好きではありませんでした。そんな私でも、海外でボランティアをすると決心し、私の夢が叶いました。中学生になり、現実がだんだんと分かってしまうと、夢を語ることが恥ずかしかったり、あきらめたりすることがあるかもしれません。しかし、今やりたいことがあるなら、叶(かな)えたい夢があるなら、ぜひ挑戦してほしいです。そして、やりたいことがまだ見つからない人は、これからゆっくり時間をかけて、自分の夢を見つけてほしいと思います。

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酒井さんが描いたポスター

 

 ナミビア通信No.14に書いた内容を一部改編したものです。

岩塚 善哉(派遣期間:2018年7月から2020年3月まで/小学校教育)| ナミビア | アフリカ | 各国における取り組み - JICA