ナミビア 〜Nombili のんびり〜

タイトルの「Nombili のんびり」とは私が活動している 地域のオシワンボ語の挨拶で「平穏」「穏やかな」という意味です。世界が平穏であってほしいと願いこのタイトルにしました。青年海外協力隊として活動しながら、大学院にて開発学についても学んでいます。様々な角度から綴っていきたいです。

中学生への国際理解教育(SDGs)①「日本と世界のつながり」を考える~JICA海外協力隊(ナミビア)を経て~

 中学生への国際理解教育(SDGs)①「日本と世界のつながり」を考える~JICA海外協力隊(ナミビア)を経て~

 

ナミビアから帰国後、中学校の教員に復帰し、総合的な学習の時間において、SDGsを基に、国際理解教育の授業を行いました。その授業の内容を紹介したいと思います。

 

ナミビアでの生活の話を踏まえて、普通とは何なのか、世界とどのようにつながっているのか、生徒たちに考えさせました。 

 

ここからは、実際に授業で使用したパワーポイントを載せていきます。

 

 

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「日本と世界のつながり」というタイトルで、日常とのつながりを感じてほしいと思いました。

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はじめに導入として、世界がどれぐらいの数の国があるのか紹介しました。

国連加盟国数は、193か国で、日本が承認している国家は197か国です。

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日本のパスポートは、ほとんどの国でビザなしで行くことができます。日本に住んでいる人が国外で、移民となるリスクが低いからであると言われています。

 

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COVID-19の影響により、人々の往来が自由ではなくなってしまい、これまでの生活が実は普通ではなかったことを感じさせました。JICAの隊員も全員世界から退避となったことも伝えました。

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当たり前とは何なのか、深めました。イヌ派かネコ派か。ドレッシングは何をかけるのか。お茶といえば、何が普通なのか。

あなたの普通は何ですか?

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2020年4月から6月の間は、日本では休校となり、学校に当たり前のように行けていた日常の生活は、普通ではなかったということを感じさせられたことを話しました。

 

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日本人にとって普通のことでも、世界では、常識外れとなることがあることも確認しました。

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お辞儀のこと、刺身を食べること、お風呂やシャワーを毎日入ること、元旦が1月1日であることが普通ではないということを紹介しました。

 

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実際に自分が体験したアフリカでの生活をしていた人の中には、毎日井戸から水を汲み、重い水を運ぶ毎日から始まる人々もいることを紹介しました。

 

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ナミビアのヒンバ族についても紹介しました。オイルを体に塗ることで、一生お風呂に入ることはありません。お風呂に入ることが当たり前の日本では考えられませんね。

 

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ナミビアの学校では、教室が足りないため、外で授業を行っていることもあったため、普通に学校の施設が整っていることが普通でない暮らしをしている人たちがいることを知ることも大切であると説明しました。

 

 

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JICAの資料を基にして、「ヒト」「モノ」「食べ物」の観点から、問題形式で問いました。

 

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「1日約2ドル以下で生活する人の数は何人いるか」

 

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答えは、7.7億人です。日本の人口の7倍の人々が、2ドル以下で生活しています。

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生徒たちには、身近にある筆箱や靴などがどこからできているのか確認しもらいました。すると、靴は「ベトナム」、筆箱は「マレーシア」、ワイシャツは「カンボジア」など、ほとんどの製品が、東南アジアからの輸入であることがほとんどであることを実感させました。

 

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「食べ物」として、日本の料理であるお好み焼きの原料の小麦は何パーセントが輸入でしょうか。

 

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日本の料理の一つであるお好み焼き。主な材料は、小麦ですが、90%は輸入でまかなわれており、その他の材料においても、輸入品が多いのです。

自給率を見てみると、豚肉は47%、エビは3%、かつおぶしは70%です。

 

「ヒト」「モノ」「食べ物」に分けてみてきましたが、日本の生活はすでに世界とつながっているということを感じてもらえたのではないかと思います。

この授業を通して、今の暮らしと世界がどのようにつながるのかを深めてほしいと思いました。

 

次に、中学生に「もしも輸入や輸出ができない世界だったら?」というテーマのもと、どんなことが起こるのか、考えてもらい日本と世界のつながりを考えてもらいました。こちらに載せました。

中学生への国際理解教育(SDGs)②「もしも輸入や輸出ができない世界だったら?」〜JICA海外協力隊(ナミビア)を経て - ナミビア 〜Nombili のんびり〜

 

参考資料はこちらとなります。

www.jica.go.jp

 

国際理解教育の教材や指導案など役立つものが掲載されているJICAサイトがあります。

www.jica.go.jp