ナミビア 〜Nombili のんびり〜

タイトルの「Nombili のんびり」とは私が活動している 地域のオシワンボ語の挨拶で「平穏」「穏やかな」という意味です。世界が平穏であってほしいと願いこのタイトルにしました。青年海外協力隊として活動しながら、大学院にて開発学についても学んでいます。様々な角度から綴っていきたいです。

ナミビアの教育行政について

   ナミビアの教育行政

 ナミビアの国の教育行政として、行政のトップには、教育芸術文化省(Ministry of Education, Arts and Culture)が設置されており、教育庁(Department of Formal Education)を管轄している。正規教育省は、国家試験・評価局(Directorate: National Examinations and Assessment :DNEA)、国立開発研究所(NIED)、計画・質の保証局(Directorate: Programmes and Quality Assurance: PQA)が設置されている。国家試験・評価局は、国家試験および評価局(DNEA)の主な機能は、全国の生徒たちが進級や大学受験のために、9年生や12年生(2019年)の国家試験の作成や資格を提供し、教育の質の向上と教育基準の監視をしている。中学校卒業証明書や高等学校普通証明書、高等学校上級証明書などを認証している。また、試験や試験所などの監視及び、改善に寄与し、教育システムの品質と基準を保ち、情報を収集し統計をとっている。

 

 これらの省や研究所、局が示したものが基にして、日本でいう都道府県の教育委員会にあたる県の教育事務所(Regional Directorates of Education, Arts and Culture)が履修などの管理をしている。また、県の教育事務所は各教育支所(Circuit Office)を管轄し、それぞれの学校へ伝達していく仕組みになっている。それぞれの組織の組織図を図3に、教育行政に携わる教員を含めた役職の序列を表1にまとめた。

国立開発研究所(NIED)については、主に、初等教育から12年生までの教育課程の作成・評価、公平な質の高い教育と研修の提供、教員に役立つ学習支援資料の情報公開や評価、トレーニングマニュアルや教師用ガイドなどの教育課程の資料の作成、教育研究活動を実施、カリキュラム資料を学校に配布、専門能力開発の支援など、多岐にわたって教師の支援やプログラムなどを実施している。

 

計画・質の保証局(PQA)は、教育に関する全体的な政策を策定し、学校の管理をしている。地域と密接に協力して、定期的に会議を開き、政策の解釈と実施の支援をしている。また、計画・質の保証局(PQA)は、国立開発研究所(NIED)、国家試験・評価局(DNEA)、その他の省庁とも協力している。学校管理職の研修、学校給食プログラム(各学校にトウモロコシの粉でつくるポリッジの配布)、児童労働がなされていないかなどの監視、入学に関する要件や保護者からの問い合わせ、孤児や障害に関する助言、学習者の心理士[1]によるカウンセリングや支援、HIV/AIDSの緩和と予防を行っている。

この計画・質の保証局(PQA)は、細部にわたって教育を管理しており、地域密着型と言っても過言ではない。筆者が活動している教育支所でも県や地域の代表が集まり、会議が開かれ政策を策定している。

 

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教育行政の組織図

Ministry of Education, Arts and Culture, Departments and Directoratesをもとに筆者作成

 

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教育組織との役職

Ministry of Education, Arts and Culture, Departments and Directoratesをもとに筆者作成

 

 

[1] 学校の教員が兼務しており、必要に応じて県の教育事務所から心理士と相談できる。

 

 

 

 

 修士論文からの抜粋になります。執筆やブログ等に引用する際は、ご連絡ください。

 

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